月別アーカイブ: 2011年6月

測定器入手


店の前で測定中 0.12μSv/h この前より大分下がりました。
先日来のまとまった雨で、地表面が洗い流されたようです。
ホットスポット以外は、ほとんど気にすることはありません。



付属のスタンドに挿入し、USBケーブルでPCに接続
充電とデータ取り込みが出来ます。



付属のアプリケーションソフトと校正証明書


やっとのことで手に入れました。

私のニーズに辛うじて適うスペックで、価格も比較すれば安い方だと思います。
どうやら、最近発売になったばかりの機種のようです。

メーカーは、アメリカのRAEという会社で、この分野の専門メーカー。
原発の現場でも、同メーカーの機器が採用されているらしいです。

私の購入価格は、65,000円。
手痛い出費ですが、どうしても必要と判断しました。
支払いは、カード決済で来月末の引き落としになるので、それまでに何とかしてお金をかき集めなくてはなりません。


それで私が購入したのは、サーベイ機能が付属しているパーソナル線量計というものです。
本来は、ある環境下で作業する時にその時間内の被ばく量を計るものですが、同時にリアルタイム線量率(μSv/h)を表示してくれますので、サーベイメーターとしても使えるのです。
当然、アラーム機能も付いていて、予め設定してある被曝線量、時間線量率、作業時間に達すると、警報を鳴らすことが出来ます。


これを買った一つの理由に、校正証明がついていることがあります。
メーカーが出荷前に検査したことを証明するカードが添付されています。


もう少しこの測定器のことを説明しておきます。


まず測定方式が、シンチレーション検出器と呼ばれるもので、極低線量率の範囲を正確に測定出来ることが一番の特長です。(いわゆるガイガーカウンターとは、違うものです。)
ただし、測定線種はγ線とX線のみです。

また高感度と低感度の二つのセンサーを積んでいて、0.01μSv/h から何と10Sv/h までという、ワイドレンジを誇ります。
もっとも、10Sv/hが出るような所は即死レベルですから、役に立つことは無いでしょうけど・・・。


それから電源のバッテリーは、PCのUSB端子から供給充電する仕組みになっています。
付属のアプリケーションを使って、本体内に記憶されている測定データを、PC上に取り込んで集計することも出来るなど、他にもいろいろ便利な機能があり、大変良く出来ていると思います。


今日届いたばかりで、まだ使い勝手がどうかまで申し上げられませんが、サーベイ機能の応答は速くないようで、一ヶ所の測定に5分くらいかけないと正確なデータが得られないかも知れません。
もっともっと沢山のサンプルを測定して見る必要があると思っています。


  参考データです。

機種名 DoseRAE2 PRM1200

Amazon、楽天などのショッピングサイトの他、ジーエスラボ株式会社、㈱佐藤商事など、複数の発売元、販売者がありますので、どこで買うかは自己責任で。

77万テラベクレル

昨日、原子力安全保安院の公式発表で、今回の福島第一原子力発電所の事故による、大気中への放射性物質の総排出量が、77万テラベクレルであることが分かりました。


これはあくまでも計算値ではあるのですが、4月の初めに37万テラベクレルと暫定値を出していますから、それに比べて2倍以上の規模になります。


こうして次々といろいろな情報が時間を追って発表されるにつけ、隠ぺい体質のことが揶揄されるわけですが、それももちろんあるにしても、保安院の方が会見で口にした「隠す意図は無かった。そもそも、国民に知らせるという発想が無かった。反省している。」との言葉には、あきれると同時に、これが人間の限界なのかなと思ってしまいます。(いろいろな意味で)


さて、一気に2倍の見積もりになった汚染規模ですから、実測値と併せてもう一度実態を見直す必要があるのではないでしょうか。


行政の仕事は増える一方・・・。
これが面倒くさいから、データを隠していたんでしょ!と言いたくなりますが、どの道逃げられない運命でした。


これは、市民である私たちにしても、一つ覚悟を決めなくてはならないことなのかも知れません。


少なくともこの福島県にいる私たちは、自分の身の回りの汚染の実態を、正確に把握しておく必要があるのではないでしょうか。


もっときめ細かな測定をすること、出来るなら線量計の貸し出しや配布など、地域の行政に要望して行く必要もあるでしょう。
また個人で測定器を持っている方に呼びかけて、データを提供してもらい共有出来る仕組みも欲しいですね。


放射能との付き合いは、本当にまだ始まったばかりなのです。


未曾有の原子力災害というとてつもない負の遺産を、未来の人々に残すことになったその責任は、何も東電や政府にだけあるのではないと私は思います。


原子力発電の恩恵を、直接にしろ間接にしろ享受し、それを選び取って来た私たち一人一人にも責任の一端はあると思いますし、どんな小さなことでもその責任を果たす行為は可能だとも思います。


悔しいけれども、これから100年先まで残るかも知れない禍根を、これからの人たちに背負わせることになったのですから、原発を造り動かして来た私たちの世代の者は、その重さに想いを至らせなくてはなりません。
到底私が生きている間に、解決するような問題ではないのですから。




★参考資料です。

実測による汚染地図。 <参照1>  ・ <参照2>

これを見ると、会津でも決して安心ばかりしてはいられません。

うれしい電話

今朝、新地町の友人から電話がかかって来ました。

新地町と言えば、震災の時まともに津波が襲って来た所ですから、そして津波がどのあたりまで到達したかどうかでその友人の運命が決まってしまうような位置に住まいがありましたから、あの日以来案じはするもののこちらから連絡することが出来ずにいました。


それが先日パンだよりを発送する時、住所リストに友人の名前を見つけて、前回は届かないかも知れないと思って発送しなかったことを思い出し、今回は送っておいたのでした。


それを見てくれたことがきっかけで、向こうから電話がかかって来たというわけです。


今回の震災では、ちょっとしたことで生死が分かたれた話が沢山聞かれますが、友人の場合も、あと50メートルという所まで津波が押し寄せて来たのだそうです。


辺りの風景を知っている私の質問に、何も無くなってしまったよ!と、あっけからんと話してくれる友人の声から、壮絶な目に遭った人だけが到達し得るある境地と言うか達観と言うか、そんなものが感じられました。


よく、被災地にボランティアに行った人たちが、口をそろえて「自分たちの方が、かえって元気をもらった。」と語っているのを耳にするにつけ、ある意味それは当然のことじゃないかと思うのですね。


また、友人はこんなことも語ってくれました。
用があって他県まで出かけることがあった折、出会った人々皆が、自分とは違う人種に思えたとか・・・。
それも何となく分かるような気がします。


そしてパンと焼き菓子のご注文も・・・。


何はともあれ、電話を切った後何故だか元気になっている自分を発見した私です。




  今週のクッキーとマフィンのお知らせ


今週は、ジンジャークッキー、バタービスケット、わらいごま、森のパン屋のビスケットを焼きました。
他に、どろんこクッキー、ナッツクッキー、パタポンの在庫があります。


マフィンは、シマリス君の朝ごはんとそば粉マフィンです。




明日、明後日は定休日です。


また草刈りと畑作業と・・・で、忙しく過ぎてしまいそうです。

金子さんのブルーベリージャム入荷


早速、店頭に並べました。
限定20本です。


今日はいつもより早めに仕事を切り上げて、食工房製造スタッフ一同で会津柳津町西山地区へ、ブルーベリージャムを造っている金子さんを訪ねて来ました。

パンだよりにもすでにご案内ずみですが、こちらのブルーベリージャムを食工房で販売させていただくことになりました。
今日は、その仕入れとご自宅の一角に開店したカフェにお邪魔するのが目的でした。


金子さんについては、私がいろいろ語るよりもご本人のブログを見ていただきたいと思います。
<こちら>です。


金子さんのいらっしゃる柳津町もいいところです。
とくに西山地区は、山の中の川沿いに開けた小さな集落で、まわりの山の表情がとてもいいです。
ここもまた日本の原風景かと思います。


カフェは、何のことはない家並みの真っただ中に、素気なく存在しているって感じです。
うっかりすると見落として通り過ぎてしまうかも・・・です。
でも、中に入るとなかなかいいのです。
お席はたった二つの丸いテーブルだけ。


それで間に合うくらいのお客さましか想定していないのかな・・・?
でもその小ぢんまりとしたところが、何とも落ち着くのですね。


 



これがその「赤ねこカレー」 クミンとレッドペパーが効いていて、ホット&スパイシー
金子さんご自慢の、自家製ベーコンをたっぷり楽しめます。


今日は私は、ご自慢のメニュー、「赤ねこカレー」とダージリン紅茶をいただきました。
同行した娘と宮下さんは、アッサム紅茶とスィーツ。


私もそうですが、金子さんも元々お喋りな方のようで、いつまでも話題が尽きなくてなかなか腰を上げられませんでした。
でも楽しかった・・・。


さてさて、肝心のブルーベリージャムです。
一瓶500円とご案内いたしましたが、消費税をプラスさせてください。
外税表示の価格だということでしたので。
500円+25円(消費税) 525円となります。
原材料は、無農薬有機栽培ブルーベリーと砂糖のみ。
なおこのジャムは、昨年収穫の原材料で製造したものです。
今年の収穫はどうなりますか・・・。
ブルーベリーの収穫を待って、モニタリングをするそうです。
全てはその結果次第。
何ともやり切れない状況になったものです。

まとまりません

今日もいろいろなことがありました。
はるばる仙台から友人が訪ねて来てくれました。
元気そうで安心しました。
この友人は、R-DANというガイガー計数器を持参して、道中ずっとモニタリングしながら移動して来たそうで、家の前でも早速スイッチを入れて計ってくれました。
先日の私の測定とほとんど同じ結果で、先日来の雨でも大した変化は起こっていないということなんですね。
ちょっと安心・・・、いろいろな意味で。
一つは、大気中にはもうほとんど放射性ダストが無くなっていること。
地面の放射性降下物は、少々の雨では流れて行かないこと。
と言うことは、今のうちにホットスポットを見つけて除染すれば大きな効果があるということです。

まあいずれ測定器を手に入れたいと思っています。
今はなかなか買えないようですし、欲しい機種も絞られて来ましたし、もうここまで来たら慌てることもありません。

というところで、少々疲れて気が抜けて、何だかまとまらない今日の私でした。




ETV特集 「続報・放射能汚染地図」が放送されます。

明日6月5日(日) 夜10時から

いわき市内に新たにホットスポットが発見されたことに触れているようです。

気になる目撃談

今日、福島市の知り合いから電話がかかって来ました。
震災以来ずっと音信が無く、どうしていらっしゃるかなと思っていました。

お元気そうなお声を聴けて、それはそれで良かったのですが、何と言ってもお住まいが福島市の中でも高濃度汚染地で有名になってしまった渡利地区なので、ひょっとして避難していたのかもと思って尋ねたら、いろいろ事情があってずっとそこにいらしたということでした。


「今、渡利中学校の校庭を剥いでますよ。思いっきり、土ぼこり吸ってます。」
「すぐ隣はスーパーで、普通に営業してるし・・・。」


そしていろいろ長々と喋っているうちに、ちよっと気になる目撃談を伺いました。


原発で水素爆発があって、大量の放射性物質が放出されたと見られる日に、駐車場に止めたあった車の上に、直径が3~4cmで丸くてふわーっと盛り上がった白いボタ雪のような埃のようなものが、一面に乗っているのを見たそうです。


その時、その方はピンと来たと言います。
ああ、これが死の灰という奴か・・・、脳裏には「命は有限」というイメージが浮かんだそうです。
怖くて怖くて、しばらくはどうにもならなかったそうです。
後になって、まわりの人たちからも同じものを見たという話しがポツポツと聞かれたそうです。


写真撮らなかったの?と尋ねたら、怖くてとてもそんなことは思い付きもしなかったとのこと。
もし撮影していれば、貴重な記録になったかも知れません。


福島市内のどなたか、同じものを見て写真を撮った人、いないのでしょうか・・・。


放射能は目に見えないとよく言われますが、そうやって見えるほどはっきりと大量に降り注いだのだとすると、大変なことです。


これでもよくもまあ国も県も市も、今まで何も手を打たずに市民を被曝させて、平気な顔をしていられたものだと、あきれてしまいます。


「もう笑っちゃいますよ!」と電話の向こうで、あっけからんとした声で話されるその方。
私には、福島市民はとっくに腹は決まっているぞ!と言っているように、聞こえました。


それにつけ、昨日の話しじゃありませんが、つくづく私たちは国を失ったと思い知る気がします。


福島市長の奥様とお子様方は、沖縄へ避難とか。
枝野官房長官のご家族は、海外に避難とか。
いろいろ伝わって来ます。
そしてその度に、ため息しか出て来ません。

国を失った!?

今日も絶好調のパン焼き、ご来店のお客さまは少なかったものの、事前にご注文が入っていたので、パンも順調に捌けました。
配達も終わってやれやれ、ちょっと疲れて頭もボーっとしています。


さてさて、日本というこの国は、全く困ったものです。


かの武田邦彦さんが語っていましたね。
私たちは、国を失ったと・・・。 <参照1>  <参照2>


そのとおりかも知れません。


菅さんが止めようがどうしようが、どっちだって同じじゃないですか?
人材もいるとは思えないし、もはや日本は国家として体を成していないと、思いたくないけどそうかもしれないという気がしている私です。


上から下まで腐っている、どこを切っても食えない林檎のような・・・。


原発と同じくらい壊れてしまったこの国ですか・・・。


こんな時だからこそというか、本当はいつだって、市民がしっかりしていなくては、民主国家は成り立たないのではなかったでしょうか。


私もそうだけど・・・、ちよっと油断し過ぎましたね。


これからは、一層我が身を正して、よく勉強して、言うべきことは言いますよ。
やるべきことはやりますよ。


怒れ、市民よ!

牛乳の安全について確認して来ました。

今日、「会津のべこの乳」の製造元である会津中央乳業を訪ね、社長から直にお話しを伺いました。

その結果、以下の点を確認いたしました。


★出荷制限解除後もずっと検査を継続していること。
※検査結果は、県が公表している。 <こちら> ページ下方、畜産物の項目までスクロール

★毎回の検査結果が出てから加工に使用していること。
※その都度速報が入るそうです。

★ND以外は、微量でも検出されたものは使用しないこと。

★放牧は、全面禁止になっていること。

★飼料は現在のところ、輸入購入飼料を与えていること。

★加工場内で使用している上水道(地下水)の検査も行い、放射性物質不検出であったこと。


これらの結果から食工房では、今後も「会津のべこの乳」を使用することに問題はないと判断しております。


プレーンスコーン、カネリプッラ、クリングラ、バタービスケット、いずれもどうぞ安心してお召し上がりください。