月別アーカイブ: 2008年3月

made in 会津



made in 会津 蕎麦の花の蜂蜜

予備知識がなかったら、蜂蜜だと
思わないかも知れませんね。


珍しいものをいただきました。
このブログに、時々コメントを寄せてくださるオリオリさんからのプレゼントです。
私が度々駅カフェに納品に行くのをご存知で、託けておいてくださったのを、先日受け取ってきました。
中身は、色と香りと味からして、蕎麦の花の蜜ですね。
栃の花の蜜が混ざっているような感じもします。
お宅でミツバチを飼っていらっしゃるそうで、正真正銘のmade in 会津です。
野性味あふれるクセのある風味が、逆にまたクセになりそうです。
自然をいただくというのは、こういうものを口に入れることを言うのだと、改めて思うことしきりです。
一日一なめ、滋養になりそうです。
ありがとうございました。

  風邪が回って来ました。
先々週、息子が持ち込んで来た風邪が潜伏して、連れ合い経由で今、私のところにも回って来ています。
最初から喉に来る風邪のようで、声が出にくくなっています。
それ以外不快感はないのですが、疲れやすくなっています。
風邪は、感染を完全に防ぐのは無理ですし、そればかりが良策とも思えません。
感染しつつ、軽い症状のうちに回復するのが、免疫獲得という観点からは最良だと思っています。
今日明日の過ごし方で、可否が決まると思っています。
いやはや、明日が定休日で良かったです。
食事、睡眠、体操、そして何よりゆったりと過ごすこと、心身のメンテナンスをしたいと思っています。

コーヒーの香りに浸った午後



どの銘柄も、炒り立てであることが
一目瞭然の、すばらしい泡立ち。


今日は、予定していたカフェクラブイベントを、定員満員の5人のご参加を仰ぎ、開催しました。
今日のテーマは、他店のコーヒーを交えて、食工房のコーヒーも含めいろいろなコーヒーをテイスティングしていただくことでした。
こういう場合、それぞれのサンプルを堪能するほど召し上がったのではテイスティングになりませんから、一口ずつと言うわけで、何だかお仕事させているようで申し訳ない感じがしましたが、皆さんそれなりに面白がってお付き合いくださいました。
地元をはじめあちこちの有名コーヒー店からと、食工房のものを合わせて12銘柄を予定しましたが、全部やるのはさすがに苦痛になってしまうということで、途中で切り上げました。
何と言っても本日のメインは、先日も取り上げた「沖縄コーヒー」で、皆さまの期待も一番大きかったので、これだけは一番最後のしめくくりに一口だけでなくカップ一杯分堪能していただきました。
幸い、沖縄コーヒーはどなたにも概して好評で、これはうれしい結果でした。
そして、それ以外の各銘柄は、やはり嗜好品の性質上評価はまちまちで、どこのお店もそれぞれに努力して、独自の味を出すことを目指しているのがよく分かりました。
食工房にとっても、大変参考になる貴重な情報を得られる、良い機会になりました。
ご参加くださった方々に、改めてこの場を借りてお礼申し上げます。
そんなわけで今日の午後は、ずっとコーヒーの香りに浸りきって、ちょっと満足を通り越すほどでした。
でも、明日の朝にはまたコーヒーを飲みたくなっていることは、間違いありません。

ネコヤナギ

ネコヤナギと言えば、いち早く春の訪れを告げる植物として、誰でも良くご存知のことと思います。
柳は水と親しい植物で、柳のあるところには必ず水脈があると言われています。
井戸を掘る時は、その前に柳の枝を使って水脈を探す方法があると、何かの本に書いてあるのを読んだ覚えがあります。
ネコヤナギは、中でも特別水と親しいと見えます。
たいてい、川岸の根元が水に浸るようなところに生えています。
時には、流れの只中の中島のような岩の上に生えているものもあります。
洪水の時、すっかり水の底に沈んでしまうほどでも、たくましく根を張って生きている姿は、驚嘆に値します。




2003年3月 獏の空の下にて


 春一番に、綿毛に包まれて芽吹いて来るのは、あれは花です。
ネコヤナギは雌雄別株で、それぞれに雌花と雄花が咲きます。
写真は、雄花が開花しつつあるところ。
最初、白い綿毛のまん中あたりから赤みをおび、やがて黄色い花粉が詰まったヤクが開きます。
この黄色い花粉が、川風に乗って飛び出す瞬間を撮りたいと、何度か挑戦しましたが未だ果せません。
おまけに会津に来てからは忙しくて、ネコヤナギの写真を撮りに行くことも出来ないでいます。
以前、山暮らしをしていた頃は、毎日、すぐ下の川に様子を見に行って、チャンスを窺ったものでした。
流れの中の岩の上に生えている株を写真に撮りたくて、薮を漕いで川岸を這いずり、飛び石伝いにその場所まで辿り着くのは容易ではありませんでしたが、流れの中で一時間もそれ以上も、ネコヤナギと対話しているのは、なかなかいい時間でありました。




2003年 獏の空の下にて 
この写真は、元画像が見当たらないため、
カラーコピーしたものから編集しています。



  柳の笛
北欧には、柳の笛という楽器があります。
スウェーデン語で、Salg(セリ・ネコヤナギ) Flojt(フレイト・笛)と呼ばれるその笛は、春を迎えたばかりのネコヤナギのやわらかい樹皮を剥ぎ取り、乾燥させて丸く細長い筒をつくり、それに細工をして音が出るようにしたものです。
何の変哲もない、指穴もないその笛は、管の長さからは予想外の甲高い音色で、不思議な音階を奏でます。<参照記事>
倍音だけで旋律を奏でる音楽は、何か私たちの精神状態を特別なものにする力があるように感じます。
柳は洋の東西を問わず、霊力、時に魔力を宿す不思議な木と目されていますが、楽器になって尚その力を発揮する柳と、それを愛でる人の心とのかかわりの不思議さを思わずにはいられない私です。

気がつけば一年過ぎていました。

昨日3月27日は、このブログを始めて一周年の日でした。
いやはや、全く忘れていました。
そして今日は今日で、ブログのネタを考えつかないまま、いつの間にかこの時間になっていました。
別にボーっとしていたわけじゃないのですが、逆に、今一周年を思い出してしまって、頭が働きません。
これからも続けて行きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

福寿草とアズマイチゲ・その2



福寿草の花芯

満開の花の艶かしさに、
いつもドキドキしてしまいます。



こちらはアズマイチゲの花芯
花粉まで写っていて、ちょっと驚き。
コンパクトデジカメでも、条件が良ければ
結構なものだと、認識を新たにしました。


先日、福寿草とアズマイチゲの写真を撮ってブログに載せた後、上の娘と何枚かの写真を見ながら話しをしていました。<参照>
そうしたら、「花びらに見えるのは、本当は別なものが変形したものらしい。」と教えてくれました。

もう何度も申し上げていますが、会津に来る前、私たちは阿武隈の山中で14年間山暮らしをしていました。
その間、子ども達は、毎日自然の中にいて否応なく観察の機会がありました。
そして男の子たちは、虫や魚や動物のことに詳しくなり、上の娘は植物のことに詳しくなりました。

それで、改めて調べて確認したところ、福寿草もアズマイチゲも、花びらに見える部分は実はガクで、花弁(花びら)は退化してしまっています。
中央に雌しべの固まりがあり、周りを取り囲むように雄しべが配置されている様子は、福寿草もアズマイチゲも全く同じです。
ちょっと見には全然違った形をしていますが、拡大して見ると、花のつくりは全く同じで驚きです。

キンポウゲ科全体の特徴なのでしょうか・・・。
これから調べてみようかと思います。
トリカブトとかオダマキソウとか、とにかく変わった形のものが多いのですね。

それでもう一つ驚いたのは、福寿草の毒はトリカブト並みの猛毒だということです。
しかも部位は、全草。
だから薬用にも使われるということなのでしょうね。
トリカブトもそうでしたね。たしか、心臓の薬です。

ちなみに、フキノトウと間違えて誤食する事故が起こっているそうです。
そして蜜のことも、ちょっと気になります。
トリカブトの蜂蜜では、死亡例があるそうです。 ※以前読んだ、山野草の図鑑か雑誌に載っていました。
多分、福寿草も危ないでしょうね。 やはり、美しい花は、眺めるだけにしておきましょう。

・・・と、ちょっと怖がらせてしまったかも知れませんが、自然界には、この手のものはどこにでもいくらでもあります。
山暮らしの時は、そういう山の中の沢水を直に飲んでいましたが、健康に害を受けた覚えはありません。
自然とはそういうものだと思っています。


本日の食工房
今日は、忙しい木曜日の例に倣って、パン焼きに明け暮れました。
酵母の調子も絶好調。 おいしいパンが沢山焼けました。
明日はマフィンとスコーンです。 「びおとーぷ」さんへ出荷もあります。
皆さまのご来店をお待ちしております。

from 沖縄 プレミアムコーヒー



さすが沖縄、1月でもこんなに青々した葉、
赤い実とのコントラストがとてもかわいい。



同封されていた、実物のコーヒーチェリー。
グミくらいの大きさ、つるりんどうの実に大変良く似ています。



透明感のある美しいグリーン
小粒ながら粒度が揃っていて
乾燥むらもなく、
大変きれいに精製されています。



無事にロースト終了。
今度の日曜日が楽しみです。


そうです!
1月9日の記事「国産コーヒー」を覚えている方、いらっしゃると思います。
まだご覧になっていない方は、まず<こちら>をご覧ください。
沖縄の知人から、初物の自家栽培コーヒーが届きました。
赤い実が成っているところの写真と、実物も同封されていました。
全くの放任栽培だそうで、実は小さめですと断り書きが入っていましたが、確かに小粒ではあります。
でも、大変きれいに脱果精製されていますね。
ウォッシュド(水洗法)でしょうか、この透明感のある緑色の肌からして・・・。
今日は、これを焙煎しました。
量が少なくて機械にかけられませんので、七輪に炭火を起こして手網焙煎<参照>です。
二度焼きで、ミディアムより少し強めのローストに仕上げました。
ロースト2時間後で、すでに香りは上々です。
今度の日曜日に、カフェクラブイベントで試飲します。
どんな味でしょうか・・・?
もしこれが結構イケるとなったら、沖縄は日本のコーヒー産地になることが出来ますね。
「ブルーマウンテン」や「ハワイ・コナ」以上の超プレミアムが付いて、高値で取引きされるかも・・・。
期待の膨らむ「沖縄コーヒー」、今後の報告にご注目ください。

びおとーぷはうす



びおとーぷはうす
1階が茶房びおとーぷ 2階がギャラリー・工房BIO



食工房のパンと焼き菓子もならんでいます。



店長の白沢さんです。



センスの良さを感じさせる、
手づくりの看板が素敵です。


こちらの1階の「茶房びおとーぷ」で、この3月から食工房のパンと焼き菓子を販売していただいています。
また、茶房のメニューの一つに、食工房の自家焙煎コーヒー豆を使っていただいています。
ご希望があれば、コーヒー豆も販売しています。
食工房のコーヒーを飲めるお店が、また一軒増えました。
どうぞよろしくお願いいたします。
お食事も可能で、マクロビオティック仕様のランチメニューもあります。(750円)
食工房のパンと焼き菓子は、週末に届くよう出荷しています。
予約注文も受け付けてくださるので、詳しいことは直接お問合せください。
     ℡ 025-225-9317


ちなみに2階のギャラリーでは、いろいろな作家の企画展などが開かれています。


本当は、直接お訪ねして取材して来たかったのですが、いつのことになるか分かりませんし、早く皆さんにご紹介したかったので、お店の写真を提供していただきました。
ご本人たち(ご夫婦とお子さま)には、これまで何度か食工房にご来店いただき、お目にかかっています。
そしてその度、いろいろお話をうかがっています。
お店は新潟市の中心地にあり、近くには新潟大医学部のキャンパスや中央区役所などがある一等地です。
しかもキリスト教新潟教会のとなりという、大変覚えやすい場所です。
この方面の皆さま、ぜひお訪ねいただきたいと思います。
「びおとーぷはうす」の場所のご案内は <こちら>

文旦ピールとコーヒークッキー

今日は先ず、文旦ピールづくりから始まりました。
朝一番から、文旦の香りが作業場の内外に漂い続けました。
しばらくたって、コーヒークッキーの仕込みにかかりましたが、香りが自慢の自家焙煎コーヒーのフルシティーローストを微粉末に挽きますので、今度は強烈なロースト香が広がります。
柑橘の香りとコーヒーのロースト香は、必ずしも相性がいいとは思えませんので、どんなことになるのかと思っていたら、何のことはありません。
コーヒーの香りは、他のにおいを消す働きがありますから、あっさりと文旦の香りを押しのけてあたりをすっかり占領してしまいました。
これがチョコレートだと、とてもいい感じの香りのハーモニーになるんですけどね・・・。
でも、コーヒークッキーを焼き終わってしばらくしたら、また文旦ピールの香りが広がっていました。
今日もシロップが沢山出ましたので、小ビンをありったけ用意して、これから詰めるところです。
今週、パンを買ったお客さまに差し上げることに・・・。
はてさて、何人分出来るでしょうか?




立ち昇る湯気は、芳しい文旦の香り。
砂糖を加えるにつれ、しだいに香りは弱くなり、
その分ピールの中に固定されています。



強烈なコーヒーの香りを放ちながら、
オーブンの中で焼き上がり寸前のコーヒークッキー。


忙しかった一週間も終わり、明日は定休日なのですが、いろいろやることがあります。
その一つ、沖縄の知人から自作のコーヒー豆<関連記事>をいただきましたので、テストローストします。
また七輪に炭火を起こして、手網焙煎です。
今度の日曜日は、カフェクラブイベントで、他店のコーヒーを仕入れて飲み比べをします。
その一つに、この沖縄コーヒーが加わることになりました。
それでイベントの方は、すでに予約満了です。
これを読んで、オッと思われた方、残念ですがまたの機会に・・・。
焙煎の様子などは、明後日の「習刊・コーヒー通信」で。

福寿草とアズマイチゲ



フクジュソウ
一冬雪の下になっていた地面は、昨年の落ち葉が土に還ろうとしているところ。
色味のない地面に、福寿草の黄色はひときわ明るく輝いて見えます。



アズマイチゲ
わずかな風に、小刻みに揺れてなかなかシャッターチャンスを与えてくれません。



アズマイチゲの小さな花びらも、よく見るととても表情のある凝ったつくりです。



我が家に春を告げる二つの花が、庭の日だまりに咲きました。
何日か前からすでに咲き始めていたようですが、忙しくて気にしている余裕がありませんでした。
今日は午前中、地区の総会があり出席。
お昼過ぎに帰って来て、仕事を始める前にちょっと時間をもらって庭で写真を撮りました。


薄日が差していて、花びらは満開の状態です。
風も弱かったので、いいコンディションでした。
欲を言えばフィルム一眼レフで撮りたいところでしたが、わずかな時間にお店開きをすることも出来ませんので、コンパクトデジカメでササッと撮りました。
福寿草はとてもエネルギッシュに見える花ですね。
まるでお日さまをとり込んだかのように、角度によって、花びらが中から光を放っているように輝いて見えます。
それに比べてアズマイチゲは、繊細可憐なイメージです。
わずかの風で花びらが不規則に小刻みに震え、花同士が笑いさざめきながら、楽しくおしゃべりしているようです。


ところで、この二つの花はどちらもキンポウゲ科なのですね。
キンポウゲ科はそのほとんどが毒草で、その分薬用になったりするのですが、見た目は美しくても食用にはなりません。
福寿草もアズマイチゲも、その例に漏れず毒草です。
ちなみに、猛毒のトリカブトもキンポウゲ科です。
でも見ていると、虫たちはせっせと蜜を集めにやって来ます。
虫たちには害がないのか、それとも蜜には毒が無いのでしょうか。
いずれにしても、私たちの目を楽しませてくれるだけでも、素晴らしい自然の恵みです。


  本日の食工房
今日は、午後からどろんこクッキーを焼き、その後、昨日焼いておいたブラウニーをカットしました。
そして明日は、文旦ピールをつくるのでその仕度。
作業場はずっと、チョコレートとバニラとラムレーズンと文旦ピールの香りに満ち満ちていました。
今日もお天気に誘われて、午後の一時、お客様が次々と見えました。

春を感じる一日



さすがに、タンポポはまだです。
これは2004年、会津に来て初めて迎えた春に撮影したもの。
このへんには、当たり前のように日本タンポポが沢山咲いています。


今日も昨日に続いて、いいあんばいの一日でした。
お天気が良くて過ごしやすい気候のことを、このへんでは、いいあんばいと言います。
おかげさまで、午前中から三々五々お客さまが見えましたが、皆さんいずれも、今日のお出かけ日和に大変気を良くしていらっしゃるご様子でした。
きっと、寒晒しそばまつりや沼ノ平の福寿草観察などに、お回りになった方もいらしたことと思います。
私たちは、いつもの土曜日の定番仕事が忙しく、うららかな外の日差しを、店の中から眺めるだけの一日でした。
我が家の庭の福寿草もアズマイチゲも咲いたよと、連れ合いが知らせてくれましたが、見に行かないうちに日が暮れてしまいました。
明日もう一日お天気が良いことを願って、明日は写真を撮りたいなと思っています。
お彼岸を過ぎて、まさに「暑さ寒さも彼岸まで。」の言葉どおりの昨日今日です。

  本日の食工房
今日は、カネリプッラとクリングラの両方を焼きました。
トントゥたちが、皆さまのご来店をお待ちしています。