月別アーカイブ: 2011年3月

正しい理解を


今朝の会津は雪でした。


次々と発表される放射線量の数値について、報道関係者は故意にかあるいは無知ゆえか分かりませんが、それが安全だとする根拠として、例えば胃のX線検査の1回当たりの被ばく量を引き合いに出します。
福島県が毎時発表している県内各所の環境放射線量の数値についても、それが胃のX線検査の1回当たりの被ばく量に比べて十分低いから安全の範囲だと説明しています。


これは大変大きな誤解です。およそ正しい理解ではありません。


昨日私が、会津での線量が全く問題なしと言った根拠を、説明しておきます。


昨日も今日も、会津若松市では、0.5マイクロシーベルト/毎時以内の数値で推移していました。 <参照>

これは1時間当たりの放射線量ですから、1日24時間・365日ずっとこの線量を浴び続けたとすると、一年間で0.5×24×365=4380マイクロシーベルトの放射線被ばくということになります。
4380マイクロシーベルト=4.38ミリシーベルト
人が1年間に自然界から浴びる放射線量が2.4ミリシーベルトだそうですから、2倍近い数値にはなります。

ただし、私たちは一日中外にいるわけではありません。
屋内では、半分あるいは10分の1以下ということもありますから、単純計算で2倍近い数値だからと言って、すぐにパニックになるには当たらないということです。


胃のX線検査の1回当たりの被ばく量(600マイクロシーベルト)と単純に比較することが、全く無意味であることを理解していただけるでしょうか?


私はそのように計算評価しました。
もし間違っているぞ!という方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なくご指摘を。


それにその1年当たりを何年間続けて浴びることになるかによっても、危険度は変わって来ますから。


もう一つ注意したいのは、計測された環境放射線量は、自然界に元々ある放射線と原発の影響によるものが合わさって計測されている可能性があるということです。
合わせてこのぐらいならという見方も出来るのではないでしょうか。


ところで、よく言われる白血病が発症する線量というのは、400ミリシーベルト、急性致死量(過半数致死)は4シーベルト=4000ミリシーベルトです。


赤ちゃんや妊婦など特別配慮しなくてはならない場合を考慮しても、まだ余裕のある範囲だと思います。


それでも、わざわざ雨に濡れたり、無造作に屋内に出入りしたりすることは、避けた方が良いに決まっています。


さて、kankeさんのコメントにもありましたが、東風が吹いたらやはり危険なのではないか・・・。
それは、ごもっともなご指摘です。

それでも私が少しは安心材料と考えているのが、会津の地の利です。
中通りとの間に山脈が走っていること。
それも結構標高の高い山々が連なっています。


今、福島市の線量が高くて、危機感が増しているようですが、南側の郡山、さらに南の白河の線量が比較的高めであるのに比べ、会津に入った途端5分の1以下になっています。


やはり、風向きと地形による風の通り道には、留意している必要があると思っています。


今後も、破滅的な事態にならない限り、会津地区は避難可能な場所と認識して良いのではないかと思います。


最後に念のために付け加えておきまます。
私は専門家でも何でもありませんので、これはあくまでも私個人の見解です。
信用されるかどうかは、読者お一人お一人のご判断に委ねます。


いずれにせよ、事態の収拾に尽力されている方々のご健闘をお願いし、成功をお祈りするのみです。


何としても、この原発を管理下から逃してはなりません。
今はまだ辛うじて、手綱は切れてはいないようですから。
冷却は、何が何でも絶対に完遂しなくてはなりません。
その成功を、どうぞ皆さんも一緒に祈ってください。

静かな一日

今回の大震災でも、場所にもよりますが、全体的にはほとんど被害が無かった会津地区です。

今は、浜通り地区の被災者の方々を受け入れる側に回っています。
喜多方市でも、2000人を受け入れる体制で準備をしており、すでに一部受け入れが始まっています。

電気、水道、ガスなどライフラインも被害なく、生活に不自由は無いと言えば無いのですが、唯一ガソリンが決定的に不足しています。
私のところでも、先日買い出しに出かけた折、給油出来ずに帰って来たため、この次はもう確実に給油出来る当てがない限り、迂闊に出かけることが出来なくなりました。


物流がストップしているため仕入れも出荷も出来ず、食工房は製造休業しています。
店はシャッターを半分開けて、ご来店に備えてはいるものの、販売出来るのは在庫品の焼き菓子類と一部先週の残りのパンだけです。


どこのご家庭でも似たような事情なのでしょう、ご来店くださる方も無く、今日一日全く静かに過ぎました。


何もしないのももったいないので、文旦ピールを造ろうと準備をしたり、作業場をいつもより丁寧に掃除したり、あとはニュースをチェックしていました。


やはり気になるのは、原子力発電所の状況です。


早くも会津から逃げた方が良いと言う方があり、すでに出発した人たちもいるらしいです。
「まだいるんですか・・・。」と言われて、逆に驚いた私です。


昨日からやっと県内各所の放射線量測定値が公表されるようになりましたので、それを元に危険度を計算評価しています。


今のところ会津エリアは、平常値の10倍程度とは言え、全く問題なしです。
仮に、決定的な大事故になって、さらに現在の10倍になったとしたら、さずかに要注意ですが、放射能汚染に関しては、距離よりも風向きの方がより重要な要素ですから、お天気には細かく注意しています。


夏でなかったのが、不幸中の幸いと言えるかも知れません。
西風が吹くことが多いですからね。
あとは、一刻も早く状況が収束してくれることを望んでいます。


期間が短ければ短いほど、それだけ後々に積算される放射能が少なくなりますから。


ニュースでは、どうやら外部からの電源確保も目途がついたらしいので、冷却が進むことを祈ります。


今以上のことにならずに事が済んだら、もう廃炉は間違いありませんし新規建設もあり得ませんからね。


東電さん、がんばってください!

だからこそ・・・

「原発、憂慮」の続きです。


昨日も申し上げましたが、正しい工学的知識は何としても必要です。
それは、祈ることとはもう一つ別のことです。


そして、現場で作業している方々への敬意を忘れてはいけないことはもちろんです。
何故なら、私たちはとりあえずもこの方々に委ねる以外に方法がないからです。


今何が起こっているのか、報道が必ずしも実態を正確に伝えてはいなさそうなことは、この私にも分かりますが、それは報道関係者の中にも素人の域を出ない人たちが沢山いるということです。


それともう一つ、情報を受け取る私たちの側が、工学的知識を全く持ち合わせないずぶの素人だと認識されているために、噛み砕いたつまりある意味で正確さを欠く説明を受けることになるということです。


昨日から引き続き情報を検索していて、今日はこんな情報に行き当たりました。 <参照> この中の「原発緊急情報」1~8
皆さんにもよく読みこなしていただきたいと思います。


発表された情報がたとえ不正確であったとしても、しっかり勉強していればそこから真実を読み解くことが出来るということです。


決して油断は出来ない、予断を許さない状況に違いはありませんが、何もパニックになる理由はないと思います。


そしてやっぱり祈ること、これに尽きると私は思っています。

原発、憂慮

皆さまニュースなどでご存じの通り、福島の原子力発電所が危険な状態にあります。
私が以前山暮らしをしていた川内村は、全域が避難指示及び屋内待機のエリアに入ってしまいました。
この地域の人々の中には、いち早く脱出を決意して移動開始した方も少なくないようです。


それはそれとして、こんな時に私たちに何が出来るだろうか、それを先ず一番に思います。
しかし、直接的に出来ることはほとんどありません。


ただ祈るだけです。


報道ではいろいろなことが言われていますが、今この瞬間にも命がけで事態収拾のために作業している人たちがいるということを、忘れてはいけないと思います。


この方々に敬意をもって、作業が上手く行くことを祈る・・・、「そんな非科学的な・・・」と笑われるかも知れませんが、それが一番力になると確信している私です。


私も以前から原発反対の立場ですが、「だから言わないことじゃない。どうしてくれるんだ!」と怒りの気持ちをぶつけたところで、何の足しにもならないどころかかえって悪い結果を招くだけだと思っています。


また素人の不完全な知識を元に、悪戯に最悪の事態を想像することも、良い結果をもたらさないと思うのです。


原発の状況を詳しく知りたいと思いながらネット上を検索していて、こんなサイトを見つけました。 <参照>
先ずは正しい工学的知識が何より必要です。


その上で、どんな作業がなされているのか、それを思い描きながら祈ること、それは実際に作業している人に、必ずや何かしら良い影響と力を与えるはずだと思うのです。


そればかりか、原子炉そのものにさえ何かしらの力を及ぼすに違いないと思う私です。


どうぞ、非科学的な!と笑わないでください。
一緒に祈ってください。

製造休業いたします。

今回の大震災で、会津の私たちはとりあえず何事もなく無事であることをお伝えしていますが、物流のストップなどの影響が次第に仕事や生活に影響を及ぼし始めています。

小麦粉の仕入れ先である、岩手県の製粉会社に問い合わせたところ、工場が被害を受けて操業がストップしているとのこと。
また物流のストップにより、出荷も出来ない状態にあるとのことでした。


手持ちの材料も残り少ないことから、今週はパン焼きを一旦お休みすることにいたします。


明日明後日は定休日になりますが、それでもまだ店頭には、一部賞味期間の長いのパンの在庫や焼き菓子類の在庫がありますので、木曜日以降も店は開けております。


それから、今月末3月26日に開催予定だった「あぐり・カフェ」は、開催中止と決定されました。


とにかく不測の事態ですので、今後また急な展開があるかも知れません。
このブログを通してお知らせして行きますので、必要に応じてご覧ください。

地震、その後

一昨日、とりあえず無事であることをご報告申し上げておりますが、その後の経過です。



食工房は、何の支障もなく昨日も本日も、いつも通りに仕事をしておりました。
ただ、昨日の午後からつい先ほどまで、光ケーブルの故障により通信が出来なくなっていました。
インターネットと電話の両方が使えませんでした。
もちろんメールの送受信も出来ませんでした。


いち早く光に切り替えたことが、裏目に出てしまった格好です。


それでつい今し方復旧しましたので、メールの確認などをいたしましたところ、各方面多数の方にご心配をいただいていることが分かりましたので、とりあえずブログ上にて、引き続き無事のご報告を申し上げます。


それからもう一つ、地震直後から只今東北全域で宅配便が止まっています。

福島県内宛の荷物を受け取ることも、送り出すことも出来ない状況です。

地震当日出荷した荷物は、輸送不可能ということで翌日返却されて来ました。
今後しばらくの間、荷物の受け付けは出来ないとのことで、定期便をご利用の方々には予定通りにお届けすることが出来ないと思われます。


止むを得ない状況ですのでご了承ください。


また今後、物流が正常に機能していないことから、小麦粉他材料の仕入れにも支障が出るものと思われます。


食工房もこの先そうした状況の中で、事実上休業状態になることもあり得ますが、今のところ手持ちの材料を使ってパンやお菓子を焼き続けています。
ご来店いただければ、店に並んでいる品物をお求めいただけます。


実は、パンだより61・弥生号の紙面が完成し、発送する段取りでしたが、物流ストップの影響で出せないでいます。
食工房のホームページに公開しておりますので、ご覧いただければ幸いです。



「ぱんだより 61・弥生号」(表面)

「パンだより 61・弥生号」(裏面)


それでこの中にいろいろ告知がありますが、この度の大災害により、予定変更になるものもあるかも知れません。
予めご承知ください。



最後になりますが、食工房のお得意さまの中にも、被災地にお住いの方が沢山おられます。
安否が気にかかる方も少なからずおられ、案じています。


皆さまのご無事をお祈りするばかりです。


そして、今回被害に遭われました大勢の方々に、心よりお見舞い申し上げます。


追伸 今回のトラブルで、店頭に沢山のパンが残りそうです。
これを被災者の方々の食糧として、お届けする方法はないものかと思案しています。
どなたか良い知恵をお貸しください。

地震のご報告

今日の地震で、各方面にご心配をかけていることと思います。


先ずはとりあえず、無事であることをご報告申し上げます。


同時に、被害に遭われた方々には、お見舞い申し上げます。


会津管内でも、あちこち被害が出ているようです。


相変わらず余震が続いておりますので、まだまだ油断は出来ません。


どちらさまも、ここ当分の間ご用心ください。


我が家も相当な揺れに見舞われましたので、見えないところに被害が出ているかも知れません。


落ち着いたら、点検しようと思っています。


取り急ぎ、地震のご報告まで。

3月の朝にしては


 


3月の朝にしては、思いがけない降雪でした。
日中も時々吹雪いて、まだまだ春は遠いという気にさせる空模様でした。


 



 


でも、朝のあたりの風景はまた白銀の世界に戻り、それはそれでとても美しく華やかに見えました。


 


パン生地のために、室温を思いっ切り高く維持している作業場のガラス戸は、皆水滴だらけ。
それでも1月の頃に比べたら、ずい分寒さは緩んでいるはずです。


このところパン生地の発酵も勢いがついて来ているようです。


それでまた今日は、調子良くやっていたと思ったら、とんでもないポカをやってしまいました。
麦畑通信・136を焼いていて、うっかり焦がしてしまったのです。
ほとんど滅多にないことですが、完全に売り物にならない状態・・・。


お客さまのご注文も入っていたのに、残念無念・・・。
悔しいので、明後日もう一度焼きます。


明日は気持ちを入れ替えて、マフィンとスコーン焼きです。
焦がしませんとも!

マイブログ中間報告・vol.21

この「飯豊の空の下から・・・」を書き始めてから、もうすぐ4周年がやって来ます。
パン屋食工房にとって、このブログはもはや欠くことの出来ない広告塔のような役割を果たしてくれています。
ご来店いただいたことのある方も、ご注文はいただいてもまだ一度もお目にかかったことのない方も、皆さんこのブログを見てくださっているとお声をかけていただいています。


本当にありがたいことです。


ところで最近では、ソーシャルネットワーキングサービスやツィッターを利用する人が増えて、ブログはユーザーの数こそ多いものの、更新数は減っているようですね。


前にも触れましたが、ブログの95%が立ち上げられてすぐに更新されなくなるという数字は、さらに増えたのではないかと思いますね。


ネットの世界は、次々と敷居の低い発信手段が提供されて、大勢が飛びつく現状ですから、昔は軽やかに思えたブログも、今では重たく見えるから不思議です。


それはそれとして、インターネットの普及が一段と進んでいる今、ブログはいろいろな発信手段の中で中堅的手段として、ある意味とても存在感が増していると思います。


一方に固定したホームページを、もう一方には動きのあるブログを置いて、この二つの連携でネット上での広告手段は、ほぼ完結します。
そしてさらに印刷された紙面があって、あと一番頼りになるのが実際にお付き合いくださっている方々の口コミですね。


そこまでたどり着くためには、二年や三年、否、五年十年経っても飽きるわけには行きません。
「商いは、飽きない。」と言いますからね。


これからもコツコツと、いいものを造るのは先ず一番の基本。
このブログも、ずっとずっと続きます。


これからもどうぞよろしく。


パンだより、もうすぐ完成です。

パンだより編集中


24インチワイドモニターが、老眼の進んだ目にはことさらありがたいです。
いくつもウィンドウを開けます。欲を言うなら、デュアルモニターですねェ。
お気に入りの音楽を流しておくために、音のいいスピーカーも欠かせません。

それほど高額というわけでもなくこんなことが出来る、
日本という国は、恐ろしく贅沢な国ですね。


3月も、もう一週間も過ぎたというのに、まだパンだよりが出せません。
でも、今日という今日は大方一日かけて、ほとんど手つかずだったテキスト部分の入力を全て終えました。
これから連れ合いがイラストを描いてくれます。
遅くても今週の内には、印刷発行にこぎつけられそうです。
同時に pdf ファイルもアップいたしますので、もう少し時間をください。


それはそうと、製作をWordからIllstratorに替えてこれで4号目です。
毎回、少しずつでも新しい機能をマスターするようにしているのですが、今回もいくつか手を覚えました。
しかしそうなって来ると、いずれ最新バージョンが欲しくなってくるのが私の習性というわけで、どこまで行っても果てがありませんね。


さてさて、一仕事終わりましたので、これから熱いコーヒーをいただくことにします。