日別アーカイブ: 2008年11月19日

食工房テイスト


 


最近、食工房で取り扱っている各銘柄をストレートで味わって、それぞれのキャラクターを再認識しています。
その結果、食工房テイストの本質が、改めて分ったような気がしています。

古い話しになりますが、35年前私が故郷を離れて一人暮らしを始めた頃、コーヒー道具を揃えそしてまず買い込んだコーヒー豆の銘柄は、コロンビア、モカ、ブラジルの3種類でした。
それを大体3等分にブレンドした味が、お気に入りでした。
コーヒー専門店でコーヒーを飲むこともよくありましたが、その時はたいていコロンビア・ストレートでした。
今、それを思い出して分ることは、けっこう酸味系の味が好みだったんだなということです。
その後、丸11年間もコーヒーを飲まない時期を経て、またコーヒーを飲み始めた時も、コロンビア、モカ、ブラジルの3種混合でした。


そして自家焙煎を始め、その後コーヒーを商売にするようになりましたが、オーガニック・フェアトレードに関心が強かった私は、コーヒー業界で流通している豆には手を出さず、入手可能な限られた2、3種類の銘柄のみでやっていました。
しかしこれではバリエーションが乏しいので、同じ銘柄の中炒りと深炒りをブレンドして、好みに合う味を出そうと試みました。
これが案外うまく行って、お客さまの支持も少なからずありましたので、やがてブレンド割合も決まり、今の食工房の定番「食工房おいしいブレンド」となりました。

こうして出来上がった食工房テイストは、今思うと、以前の私の好みを踏襲している部分があります。
苦みはほどほどにあり、酸味はフルーツあるいはワインのよう。
そして、甘みがあること。
コーヒーに甘みと言うと、ちよっと違和感があるかも知れませんが、そうではありません。
それから、深呼吸して胸一杯まで吸い込みたくなるような、嫌味なくすっきりとしたロースト香。

食工房のコーヒーを召し上がってくださった皆さま、如何でしょう?
食工房のコーヒーは、こんな説明に合致しているでしょうか。
これからも、ご感想やご意見をいただきながら、そして自分自身の好みも加味しながら、さらに新しい境地も見つけたいと、意欲満々の私です。
どうぞよろしく。