月別アーカイブ: 2007年4月

ネット初心者です。

何しろ私はネット初心者なので、このブログサイトの使いこなしに関しても今一つ勝手が分かりません。
これから少しずつマスターして、コミュニケーションツールとして活用出来るようになりたいと思っています。
商売をしているのですから、このブログを見た方からお問い合わせやご注文が増えれば何よりなのですが、そのために住所や電話番号、メールアドレスなどを、どこまでどのように公開して良いものか、悩んでいるところです。
今まで長いこと、紙に印刷した通信をお送りして、それを見てハガキや封書でお問い合わせやご注文が届き、それからやっと品物をお送りするという、このITの時代に全く信じられないようなスロービジネスでやっていました。
でも、これはこれでとてもステキでした。
今でもハガキや封書をくださる方はいらっしゃいますし、私たちも品物をお送りする時は、必ず直筆の手紙を添えます。
今後はホームページも立ち上げて、緩急自在に使い分けてやって行きたいと思っています。
皆さんのアドバイスを、どうぞよろしくお願いいたします。


 本日の食工房

本日は定休日です。
一週間ぶりに街へ買い物に出かけました。


夜は、北欧のルーツミュージックの情報を検索して見ようかなと思っています。


写真は、私の愛聴盤CD  “OTTILIA” の裏ジャケットの一部。
フィンランドの歌姫 Liisa Matveinen と大物ミュージシャン達が顔を揃えています。

食工房の裏ワザ

 スパイスワークの楽しみ
食工房の焼き菓子類には、スパイスを好んで使っています。
ことさらスパイスの名前を冠していませんが、ほとんどの製品にスパイスが入っています。
焦げ味に深みを与えるために、控えめな糖分でも甘さを楽しめるように、焼くことで失われる香りを補うために、素材の風味を強調したり逆にクセを和らげたりするために、スパイスワークにはいろいろな目的があります。
「何だか分からないけれどいい香りがして気になる。」そんな効果を演出することが、食工房のスパイスワークの先ず一番の目的です。
そのため例えば、度が過ぎるとまるで台無しになってしまうようなクセの強いスパイスを、粉1㎏に対して耳掻き1杯など、とてもデリケートなレシピになっています。


私とスパイスの付き合いは、実は私が20代の頃から始まっています。
その頃は趣味でカレースパイスのブレンドを試していました。
それまでカレーが複数のスパイスの調合品であることも知らなかった私は、いろいろなスパイスが合わさることで、魔法のように新しい風味が生まれることに、すっかり興味をさらわれてしまったのでした。
その頃からずっと、練りに練った私のオリジナルレシピのカリーマサラは、今、食工房のメニューの一つとなって皆さんに喜んでいただいています。


 どろんこクッキー
本日はの焼き仕事は、「どろんこクッキー」。
無加糖のカカオマスのフレークとミックスナッツとラムレーズンが入っているクッキーです。ここにも、スパイスの粒を包丁で刻んだものが入っています。

自分たちで出来ることは自分たちで・・・

今日は私の住む集落で、各戸から一名ずつ出役して、道路清掃のボランティアをやりました。
朝8時までに集会所前に約50名が集合し、班を編成して分担を決め早速作業にかかります。
国道、県道、市道を含む地域の生活道路すべて、路肩に溜まった砂やゴミを掃き、沿線に捨てられた空き缶などのゴミを回収し、側溝の泥上げ、支障木の枝打ちもやります。
また集会所前広場にあった老朽化した遊具類の撤去、処分業者への搬送までも、全部自分たちでやるのです。
農業、林業はもちろん、皆さんそれぞれに土木建設業、機械設備業、電話工事業などなど、いろいろな職種のエキスパートですから、作業はどんどんはかどって午前中にはすっかりきれいに終わってしまいました。


人口の少ない地方の、そのまた周辺地区では、何でもかんでも行政任せにしていたのでは、何もはかどりません。
納税者が少ないのですから、当然執行出来る予算も少ないのですし、その上人家のまばらな田舎では、例えば、一戸あたりに必要な道路の延長も長いわけです。
わが集落の人々には、「自分たちのための自分たちの道路」という感覚がしっかり定着しています。
ですから、冗談交じりに文句を言いつつも、結局は一生懸命作業しています。
集会所になっている公民館も、管理を委託されて集落の中で役を選んで行っています。
だから遊具の撤去も、老朽化して危険で誰かが怪我をしてからでは遅いというふうに、自分たちの問題だと考えてやっているわけです。
それだけではありません。
我が集落には、まだまだ他にも自治的な取り組みがあるのです。


今や財政の大赤字を抱えている日本の社会、税金を拠出して必要なことをしてもらえるという前提が崩壊しつつあります。
そして地方は、先んじてその洗礼を受けています。
これからのことを考えると、小さな集落が高い自治意識の元に、必要なことをボランティアでやるという姿勢は、最も先進的、かつ必要とされていることではないでしょうか。


作業の後は、集会所で皆でささやかに懇親会でした。
これがまた地域の結束を確かなものにするのですね。

高野通信 2007.4.7

  柳
食工房がある高野は、飯豊の麓を流れ下る一ノ戸川が、大きく蛇行する内側に半島のようにせり出した高台です。
川岸は、いつも私の散歩コースになっています。
屋内で立ちっ放しの作業に疲れた時など、気が向くと川に下りて行きます。
そこには、樹齢も分からないくらい大きくて立派な柳の木があり、その下に立つと、神々しい霊気に緊張するのと同時に、大地の底から湧き上がって来る生命力に包まれて安堵する感じを味わいます。
この柳の木の中ほど、枝分かれの付け根の苔生した窪みには、春の一時うす紫色のスミレが咲きます。
足元にも沢山のスミレとアズマイチゲが咲いて、踏まないように歩くのが大変です。
今はまだ花の時期には少し早いのですが、もうじきかと思い楽しみに待っています。
川岸と家の周りの道をぐるっと一回りしてくると、心地良く息が弾み体が温まって元気になれるのです。



 
 今日もパン屋

いつもどおりに土曜のパン焼きですが、今日はパンを減らしてサワードゥービスケットを焼きました。
サワードゥービスケットというのは、パン酵母を使って発酵させた生地で焼いたビスケットです。
食工房のは、長さが18cmくらいの棒状ですが、ひらがなのに似た形に成型すると、プレッツェルとかクリングラと呼ばれるお菓子になります。
そして、今日も写真を撮ってもらいました。





スコーン

毎週金曜日は、たいていマフィンとスコーンを焼いています。
パンと違って醗酵時間がないので、朝もゆっくり始まります。
でも一旦始まると、すごい緊張感で作業します。
そのわけは・・・。
重曹と酢を使って生地を膨らませるやり方を採用しているからです。
ベーキングパウダー(BP)を使えばいいところなんですが、BPは成分中にアルミニウム塩を含むので使いたくありません。
アルミニウム塩は、脳に蓄積されてアルツハイマー症候群の原因になることが確認されています。
アルミフリーのBPもありますが、BPは加熱が始まってから効いて来るので、焼き菓子では理想の食感にならないのです。
重曹と酢を使うやり方だと、材料を合わせた時点から効き始めていますので、焦げ目が付いて固まってくる前に十分膨らみます。
その代わり、作業を手早くしないと焼く前に反応が終わってしまい、うまく膨らまないまま焼き上がってしまいます。
そこで、少しでも反応時間を稼ぐために、材料は全て前の日から冷凍庫、冷蔵庫で冷やしておきます。
昨日、「明日の準備」と言ったのは、実はこの事だったんです。
そして今日も、写真撮影をしてもらいました。


ちなみに、重曹と酢の使用割合は
粉100gに対し、重曹1g 酢10ccです。
あらかじめ、重曹は粉の方に、酢は水の方に混ぜておいてから合わせるようにします。
※重曹とヨーグルトを使う方法もあります。

本日の食工房

 木曜日は忙しい!
定休日明けの今日は、一週間で一番忙しい日です。
朝から一通りパンを仕込んで、昼頃までかかって焼き上げます。
早朝の合い間にコーヒーを一杯飲んで目を覚まし、トーストをひとかじりしたら、後は昼過ぎまで飲まず食わずで作業します。
そんなに多くのパンを焼くわけではないのですが、何しろ手間がかかるのと醗酵中目が離せないなどで、油断が出来ないのです。
それが終わったら、やっと「朝飯」という名の昼飯を食べて、休む間もなく後片付けです。
焼き型や天板を洗ったり拭いたり、機械の掃除をしたり、そこまでやって私は配達に出かけます。
実は、次の日の準備という大事な仕事があるのですが、もう大分前から、食工房を手伝ってくれている我が娘に任せきりになっています。
明日は、スコーンとマフィンを焼く予定。


 パン生地も音楽を聴いている!?
私は、仕事をしている間中、ずっと音楽を鳴らしています。
何もないと、時々集中力が途切れて他の事を考えたりしてミスをしてしまうからです。
朝一番にかける音楽は、まあ私の独り善がりかも知れませんが、酵母も気持ちいいんじゃないかなと思えるような、北欧やスペイン、アイルランドのルーツミュージックです。
そして、成型が始まる頃からテンションを上げるために、テンポの速いものに変えて行きます。
仕事が一番はかどってお気に入りなのは、バスクのアコーディオン弾き、ケパ・フンケラのビルバオ・オラ・セロ1と2。
パン焼きの日は、いつもケパに手伝ってもらっています。
音楽のおかげかどうか知りませんが、今日も上々の焼き上がりでした。

コメント公開

コメントを非公開にしていましたが、あまり意味のないことをしていたと気づきましたので、今度から公開に設定しておきます。
ご意見、ご感想など歓迎します。

One more cup of Coffee /コーヒーもう一杯


 
 ”One more cup of Coffee”
これは、ボブ・ディランが1976年に発表したアルバム 、”DESIRE” 邦題「欲望」の3曲目のタイトル。
詩の内容はいかにもディランらしい哲学的なものですが、ゆっくりと押し出すようにリズムを刻むギターに、絡みつくような旋律を奏でるジプシーバイオリン、抑揚を押さえて淡々と歌うディランのボーカルにどこか東洋的センスを感じます。
 堕ちてゆく世界に、覚悟を決めて・・・  「さあ、行く前にコーヒーをもう一杯」

世界中に嗜好品の数多くありと言えど、コーヒーほど幅広く愛されているものはないでしょう。
数え切れないほど多くの物語の中で、コーヒーは主役になり、脇役になり、小道具になり、時には遠い背景になって、様々に役を演じています。
コーヒー好きが高じて自家焙煎を始め、商売にまでしてしまった私ですが、私のコーヒーの後ろにも沢山の物語、思い出があります。
そして休みの日の朝、ゆっくりともう一杯のコーヒーを楽しむ、たまらなく幸せを感じる瞬間です。
コーヒーの話、また折々に語らせていただきます。
どうぞお楽しみに。

MerryLand

Merryland(メリーランド)略してメリランは、会津の情報満載のフリーペーパーです。
それが何故ここに登場するのかというと、メリラン編集部がこの4月から我が山都町に移転したからです。
編集長の、通称チャーリーさんのお住まいも一緒です。
タウン紙の編集部としては異色の山の中の編集部。
でもこれが、これからの時代の最先端の方向かも、と思えるのは私だけではありません。
チャーリーさんもすごく納得していて、気分良く仕事が出来そうだと張り切っています。
会津の片隅の山間の古民家に、情報発信の拠点というパブリックなスポットが存在するなんて、素敵なことだと思いませんか。
メリランは、webでもご覧になれます。
是非お訪ねください。
webメリラン
http://www.merryland.aizu.or.jp/

そして編集長のブログには、わが食工房も度々登場していますので、食工房をキーワードに検索してみてください。
CHAブログ
http://chaizu.jugem.jp/


今日、明日と食工房は、定休日です。

本日の食工房 2007.4.2

 文旦ピールづくり
今日は、クッキーを2種類焼きながら、同時進行でお菓子の材料に使う「文旦ピール」を造っています。
文旦は柑橘類の一つで、私の生まれ故郷の土佐の特産品です。
製菓材料には、オレンジピールやレモンピールがよく使われますが、文旦は香りの良さではこの二つよりずっと上だと思っています。
それに、既製品のピールは高速のカッターで、先に刻んでから煮ていると思われ、刻まれた切り口や糖分の浸透の具合など、仕上がりに満足の行くものが見つかりません。


そんなわけで、実はすでに昨日から下準備をしています。
アク抜きのために、熱水浴1時間、水晒し2時間を2回、そこまでやって一晩ザルに上げて水分を切っておきました。
今日は、まずたっぷりの水と一緒に加熱、煮立ったら砂糖を小刻みに時間を追って入れて行きます。
仕上がりまでに約7時間余り、きれいに半透明になった文旦ピールが出来上がります。
ピールとシロップは分けて別々に保存しておき、それぞれの用途に使います。
まず一番は、文旦ピール入りのマフィンに、それからクリスマスシーズンにシュトレンの中にも使われます。
使うその時になってから、良く研いだ包丁で刻みますので、香りがいいというわけです。


おかげさまで今日は、朝から作業場に文旦の香りがいっぱいに広がって気分良く仕事をしています。